![]() | 太平洋戦争の失敗・10のポイント 保阪 正康 (1999/12) PHP研究所 この商品の詳細を見る |
「あの戦争は何だったのか」の保坂正康さんによる太平洋戦争の戦史解説書。
タイトルからして完全に左旋回しているので、サピオ愛読者やニュース速報板の住人にはお勧めできない。
語り口はわかりやすく、すらすら読めるが、資料・証言に基づいた歴史的な事実と、個人的な推測を混ぜて語るので(山本五十六は墜落した後も暫く生きていたに違いない、とか)そのへんは注意が必要である。
牟田口廉也というインパール戦の指揮者のネットでの評価がすごかったので(ゲハ板の久多良木以下の扱い)、つい空港で買ってしまったのだが、この牟田口という人は本当にものすごいバカだったらしい。
政治的な都合で、不要かつ無謀な作戦をたて(ジンギスカン作戦)、6万人以上の兵士が死亡した理由がもっぱら餓死だったという。
しかも、この牟田口という人は、戦局が悪化すると、鳥居を組んで祝詞を詠みはじめたというのだからほとんどギャグ漫画の世界である。
本当にそんなことやっていたのだろうか。
江田島平八とカン・ユーを足したような人だ。
A級戦犯がどうの、とかいう以前に、こういった現場レベルで大量の日本人を殺していた軍人を裁くべきではないかと思った。
つまり東京裁判は国際レベルの裁判だが、国内レベルでの裁判というのはなされていないのではないか、という感じがした。
軍事が政治から離れ、戦争が外交の一手段だったところから破滅の美学へと替わっていくあたりが興味深い。
ポイントは山本五十六が死ぬあたりまでだそうだ。
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