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個人的な読書感想文
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Web2.0が殺すもの
Web2.0が殺すもの (Yosensha Paperbacks) Web2.0が殺すもの (Yosensha Paperbacks)
宮脇 睦 (2006/09)
洋泉社
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2004年にティム・オライリーが名付けたとされる「web2.0」というバズワードについて、その虚構の実態について語った本。
ほとんど「2ちゃんねるはなぜ潰れないか」の元ネタといっていいくらいWeb2.0についてコテンパンに叩きまくっている。

最初の「序章・あえて行うWeb2.0礼賛」のでは、現在のウェブ2.0礼賛をわざとらしくなぞり、前提を確認している。

「第1章・Web2.0は誰にとっての金脈なのか」では、ロングテールに対応できる企業はアマゾンなどごくごくごくごく一部であり、その辺の中小企業が恩恵を受けることはない、と述べている。
この辺は、佐々木俊尚さんの「グーグル」より信憑性がある。
読み比べてみるといいだろう。

「第2章・グーグルはフリーライドキング(タダ乗り王)だ」では、自前でコンテンツをつくらず情報を整理・収集しているだけで収益を上げているグーグルのスタイルを検証している。
CGMとはそういうものだし、同じCGMでもグーグルとmixiではだいぶ意味が違うような気がするが、間違っていることは書いていない。

また「集合知を必要以上にもてはやすな!」では、西垣通同様、情報過多によって旧来の知がどんどん劣化していくことについて警鐘を鳴らしている。
チェック男子、つまり「後で見ればいいや」は結局何も見ていないのと同じなのだ。

P198では、のまネコ騒動でエイベックスと戦ったひろゆきが、エイベックスが筆頭株主を勤めるドワンゴの子会社ニワンゴにおさまっていること指摘し、何かを示唆しようとしている。
ふーん、なるほどである。


作者の経歴には高校卒業後、フリーターを経て会社を興したとある。
結構な苦労人なのだろう。
手っ取り早くカネになるかならないかを考えてる人にとって、ナンセンスの極みみたいなWeb2.0のバカ騒ぎはアホらしくて仕方なかったに違いない。

全体的に本質を突いており、わかりやすい。
インテリ層は自分のレベルでのみ物事を語りたがり、一般大衆のことは眼中にない場合が多いがそういったバイアスを考慮した上で、ゆるやかに変化するところとしないところが語られている。

内容は非常によいのだが、読者層が限られているのが惜しい気がする。
インターネットを全くやらない人がいることを踏まえている割に、ネットべったりで疑り深い人じゃないとわからない話が多いのだ。
あとタイトルももう少しキャッチーにしたほうがよかったと思う。

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ケータイ進化論
ケータイ進化論    NTT出版ライブラリーレゾナント012 ケータイ進化論 NTT出版ライブラリーレゾナント012
小檜山 賢二 (2005/06/14)
NTT出版
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NTT出版から2005年に発売された、ケータイの将来性について検証した本。

作者の小檜山賢二という人は蝶の研究家でもあるらしく、著書に「日本の蝶・続日本の蝶」とか「鳳蝶」とか「白蝶」とかあり、ちょっと正体不明の人である。
(蝶のフェロモンとGPSとかRFIDのトレーサビリティが関係あるとか??)

ケータイの将来性について、商業的というよりはコミュニケーションの進化として希望論を語っていても、わざとらしい専門用語を連発して、「さあ、新しい市場が来ますよ。乗り遅れちゃダメですよ。さあ、この本を買って下さいホレホレホレ」という、ハイテク詐欺師のインチキ臭さはない。

ケータイと家族(P56)
一見、一元的にパーソナル化が進むかのようにみえて、母親という家庭内のハブが家庭の外まで影響力を持つ・・・という指摘。
最近の子供は親のラジコンみたいになっているのだろうか。

また電車の中でケータイに電話がかかってきた時の例などをあげて、電話という「個のメディア領域(電話空間)」が「公の領域」を侵してきたことの分析を試みている。
断定的な結論は出していないが、新しい時代の文法には期待しているようだ。

またの問題では、

「ケータイのカメラは盗撮防止のため大袈裟なシャッター音がついているが、デジカメではあくまで撮影者への確認音である」

という話も出ている。

「人間生活のすべて、生物も無生物も、それぞれに魂をもち、言葉を交わしている」という精霊信仰(アニミズム)は古事記からあった考えだそうだ。(P195)


人類学者の岩田慶治という人はアニミズムの重要性を説き、一神教との区別を進めたという。
やはり日本人は多神教か。

ケータイをブログ作成ツールとし、ブログの機能について解説しながら

「真実とは一つではないのだ」ということがわかってくるようになります。(P127)


と述べている。
またデジタル写真と既存の写真のの違いとして、加工がしやすいことを挙げている。
つまり、写真に真実があるとは限らないという話である。
嘘と嘘と見抜けない人に使いこなせないのは掲示板だけではない。
自由自在に加工できるデジタルメディア全般の話なのである。


発行されたのが2005年ということもあり、微妙に古さを感じさせるところもあるが、膨大な資料をわかりやすくまとめてある。
個人的には、ケータイが進化していってPCを殺すとこまでいくと思うので(例えば、ブログの更新やブラウズ、音楽ファイルのダウンロードなどは全てケータイでPCより遥かに安定した状態で楽な操作で出来る)この本の示唆している世界は正しいと思う。

追記:NTTレゾナント様からトラックバックがきたのだがリンクがうまくいってないのでここでリンクしておく。

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