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処分用感想文
個人的な読書感想文
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軽くジャブということで
2本ほどエントリーしてみた。
どうだ。
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ロラン・バルト・著「批評と真実」
保苅瑞穂という人が訳しているのだが、難しくてよくわからないところだらけだった。
僕の頭が悪いからかなーと思ったが、宗左近の訳した「表徴の帝国」はわかりやすくて簡潔だったので、やはり訳者が悪いのではないかと類推する。

「文字で書かれた象徴を扱う科学は存在し得るのか」(P73)



ロラン・バルトが本書を書いた時点では検索エンジンの出現は完全に予想外だった。
ひとつの文学作品の中から、意味を探索していく手法について解説してあり、これは検索エンジンの開発者が読んだら参考になるのではないのか? という気がした。

セマンテック・ウェブ---単語ではなく、文章での質問の意味を理解して回答する未来の検索エンジンを造っていくには、本書にあるような意味論的なアプローチを、アルゴリズムに置き換えていく作業をたどっていくことになるのではないか…と思った。

・アスタラビスタ → 単語から検索
・グーグル → 被リンクから検索
・セマンテック・ウェブの検索エンジン → 文章の意味から検索

といったものを夢想した。

「作品は、構造上、いくつもの意味を同時に持つのであって、作品を読む人々に欠陥があるためではない。(略)象徴とはイメージではなくて、意味の複数性そのものである」(P75)


「批評は科学ではない。科学は意味を論じるが、批評は意味を生み出す」(P95)



批評っていうから、時代の流れに揺るがない普遍性を探索することかと思ったら、そうでもないらしい。
意味の複数性なんか認めたら、いくらでも逃げ道が出来るような気がするが、そういうものではないのだろうか?

たとえば「バクマン」ではアンケートの結果から、自己分析し、作品(商品)の再構築をするくだりが何度も出てくる。
アンケートは単なる数値だ。
数値による批評のほうが、個人の読書という体験に根ざした感情論より建設性を持つことについてはどう捉えるべきだろうか?

ページ数が130ページ足らずなので、すぐ読めるかと思ったが、解りづらくてつまらない。
1966年に出版されたものを、2006年に発行しているが、時代や環境の違いを訳者が埋めるということは行われていない。
2500円ぶんの価値があるとは思えない。お薦め出来ません。
[ロラン・バルト・著「批評と真実」]の続きを読む

テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌

山本夏彦・著「誰か「戦前」を知らないか」
インタビュー形式で(インタビュワーが誰かは不明。どこに書いてあるのだろうか?)山本夏彦が戦前の日本社会のディテールやノリを庶民の視点で明るく語っている本。

明るい語り口、というと聞こえはいいが、この山本夏彦という人はなんか偉そうだ。
年寄りが昔のことを詳しく知っているのは当たり前で、それをまるで名探偵ホームズが聞き役のワトソンに説明するかの如く偉そうに語るのはどうかと思う。
ただ戦前から生き抜いてきた老人の頭が固いのは当たり前の話なので、別に気にしなくていいかもしれない。

「戦前=暗くて不幸で軍国主義な時代」というステレオタイプな見方を改め、庶民の生活はそれなりの娯楽があって明るく、戦時中も空襲が始まるまでは食料にも困らなかったという話が伝えられている。
テクノロジーは未発達で、非常事態ではあったが人々の根本的な部分は変わっていないという話だ。
これは戦争末期の極端な時代の空気を反復拡大した既存のメディアへの批判ともいえる。
そういう内容なので、そことなく右寄りっぽい感じもするが、小林よしのりのような近寄りがたい狂犬のスタイルではない。

「大正12年の震災以後は映画は芝居と寄席を駆逐しました。明治時代は東京に寄席が百以上あった。それが活動写真館になった」P54


地震がエンターテイメントに影響を与えていたとは知らなかった。
ただし、活動写真館の弁士も、昭和6年のトーキー以降はクビになったという。
インフラ整備とテクノロジーの進化でメディア環境が変わっていくのはいつの時代も同じだ。
しかし、浅草の活動写真の名前が「ニコニコ大会」なのは偶然なのだろうか。

またアメリカで30年代にギャング映画が盛況だったのは、禁酒法の副作用だという。
そういえば、著作権法の抑圧は逆説的にP2Pの振興をしているような気がする。

戦前は個人の時代、戦後は法人の時代(P97)


戦前は銀行から金を借りることがなく、個人が銀行に貸すだけだったという。
現金の調達は金貸しと質屋だけだったとか。
また、大蔵省の指導で銀行の利息が談合によって同じになったとのこと。
侍は金儲けを嫌ったので、高利貸しは嫌われた。嫌儲の元祖だ。
昔は年末には必ず手形を現金化していたので、大晦日には電車が終夜運転だったという。

思ったのだが、現金=物質、手形(証券)=データと考えれば、今のネットワーク社会と余り変わらないのではないだろうか?

「女子大に行くのは器量の悪い娘」(P181)


戦前戦後で激しく変化したものにジェンダーがあると思うのだが、本書では教育面からの考察というか与太話が多い。

読んでいて思ったのだが、本来は妾に収まっているような人がフリーランスの状態になっているのが今の婚活女ではないだろうか?
ここでも経済的な問題がなくなると、却って不幸(周りが不幸扱いしてるだけで別に不幸じゃないと思うが)になる人が出てくるという現象がある。
こういうのもラッダイトというのだろうか。


問答集、年寄りの昔話トリビアコレクションなので、特に頭を使うようなところはない。
この山本夏彦という人は、知識が豊富なだけで、考察が深いというタイプではなさそうだ。
単に歳をとってるというだけで威張り散らかすタイプの人ではないかと思う。

しかし戦前・戦後で変わったもの・変わらなかったものが皮膚感覚でみえてくるのは面白い。
日本人のコアなところは変わらないんだ・・・ということが確認できたことには意味があった。

テーマ:読んだ本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

最後の更新が
2010年5月だから、それから後の記事を作ればいいのか。
んんー、めんどくさくて何となく止めちゃったんだよな。

時間空いたぶん、考察も入れなくちゃとは思うトコロっす。
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