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死の壁
死の壁 死の壁
養老 孟司 (2004/04/16)
新潮社
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「バカの壁」の続編のようなものだが、内容は「人間科学」をわかりやすくしたようなもの。
戦争における人殺し同様、日常生活の一部としてしっかりと存在しているのに、言葉にだされないまま(非成文のまま)隠蔽される、ヒトの「死」について語った本。

個人的な体験や、寓話、故事など身の回りの実感しやすいところから、わかりやすく語られているところに、学会の常識と日常の常識のギャップを感じていた作者の姿が伺える。

作者はもっぱら死について、共同体を考えるキッカケとして捉えている。
間引きは日本社会だけにあるシステムであり、死刑制度は村八分である、と。
そういった制度の采配を採るのはエリートだが、その役割は加害者であり、心に重荷を残すという。
(この辺は「戦争における人殺しの心理学」に詳しい)

死体の人称単位(P76)
1人称の死はわからない。生きてるうちには見れないから。
アンディ・ウォーホールの自伝「僕の哲学」でも、すごく記述が短かった。
高部正樹・著「傭兵の生活」でも、苦痛についてはいくらでも話せるが、死についてはわからない。と言っていたな。
怖がるだけ無駄ということか。
「一人の死は悲劇だが、百万人の死は統計でしかない」というスターリンの言葉は、二人称の死三人称の死の違いを述べたものだろう。
知ってる人の死と知らない人の死では、感じ方が全く違うということだ。

「ゲームの中の死」(P52)
怖いのは死のイマジネーションであって、実際の死体は「こんなもんか」という程度のものだという話。
そういえば、酒鬼薔薇も「人殺しをしても、あまり感動しなかった」といっていた。


口述筆記なので、非常にわかりやすい。
作者は今まで思っていたことが全部話せたそうだ。
つまり、それだけタブーに近かったということか。
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テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌

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