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2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?
2ちゃんねるはなぜ潰れないのか? 2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?
西村 博之 (2007/06/29)
扶桑社
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2ちゃんねるの社会的機能について、天皇ひろゆきが直々に語った本。

2ちゃんねるが潰れないのは、潰した時のデメリットのほうが大きいからだそうだ。
(なんか北朝鮮が潰れて難民が大量発生したら困る、という話に似てるな)
今の2ちゃんねるは、何だかんだいって警察(=御上)の意見を聞いてIPログをとり、提出している。協力的なのだ。
日本の法が及ばない外国の人が非協力的な態度をとるよりマシということらしい。

また2ちゃんねるのサーバはアメリカにあり、アメリカのサービスであるので、ひろゆきがいなくなっても続けれるという。
アメリカ人(というか日本以外の国の人)が運営すれば、犯罪予告もやりほうだいだそうだ。

以上のようなひろゆきの説明を読んでいて思ったのだが、もしアメリカから2ちゃんねるを潰せという外圧がかかってきたら、どうなるのだろう。
例えば、2ちゃんねるにアメリカの要人の住所が晒され、それが元でテロリストが攻撃するとかいう事態があったらアメリカもただでは済まさないはずだ。
他の国にサーバを移すということも圧力をかけてくるのではないだろうか。
(突飛すぎる? でも、軍板で傭兵もみてるとかいう話を聞いたことあるけど----嘘だと思うけどww)

また「堀江がなぜ逮捕されたかわからない」と何度か口にしているのも、気がかりだ。
ひろゆきの話は合理的すぎる理屈ばかりで、微妙な政治的バランスの計算については読みきれているのかどうか疑わしいものがある。
(そういう風にみせてるだけなのかもしれないが)
スケープゴートにならない保障は全くない。
『勝負する気がないから負けませんよ』というレトリックは面白いが、似たような態度をとっていたウォーホールは射殺されかけ、レノンも路上に倒れた。

裁判の賠償金を払わないことについてのひろゆきの言い分は「法が状況に追いついていないからこうならざるを得ない」というものらしい。
著作権法が現状に追いついてないからwinny作ったっていう金子さんと同じロジックのようだ。
そもそも2ちゃんねるへの書き込みは、信頼性がないため、個人への中傷はあっても、世間一般への名誉毀損にはならないはずだ。
ある程度信頼性がある(と皆が信じ込んでる)週刊誌や新聞の記事で名誉が毀損されているのとは違うのである。
ほとんどの人は、この2ちゃんねるの特性を知らないで訴えているのではないか。


「はてな」のプログラムもあまり大した技術力ではないもので書かれているそうだ。(P40)。
パックマンはアルゴリズムは優秀だが、プログラム自体はスパゲティ状態という話を思い出す。
プログラムも力技で何とかなるということか。

佐々木俊尚さんとの対談も興味深い。
「西村さんのいうことは身も蓋もなさすぎてついていけない」という感想だが、私に言わせれば、佐々木さんの本は余計な修辞や装飾が多すぎてついていけない。
私も「web2.0」というバズワードの使われ方には虫唾が走る思いだったが、あそこまでしつこく絡むとは思わなかった。
どうせ絡むなら、佐々木さんみたいな誠実な人じゃなくて、梅田望夫みたいな夢遊病患者に顔面パンチ叩き込むような展開にしてくれたほうが私は嬉しい。

佐々木さんは2ちゃんねるという“民主主義”がサイバーカスケードを経て“衆愚政治”に堕ちることを懸念しているのだが、ひろゆきのほうはそもそも集合知は同時に集合愚、民主主義が衆愚に堕ちても、それは皆が選んだものだからしょうがないんじゃないんですか、とつらっと応えている。
自分にコントロール出来ない衆愚の結末の責任を背負わされるリスクは考えてないらしい。
ひろゆきはあまり戦中・戦前のことを知らないようだ。
わたしは「勝つ見込みのない戦争始めてどーすんの」といいつつ時代に逆らえなかったあのお方のことを思い出して涙が溢れてきた。(ウソ)

嘘を嘘と見抜けない人にお薦め。
民主主義/衆愚に対する佐々木さんとひろゆきの展望の違いは二人のインターネット観からきているのではないか。
佐々木さんは、誤った情報が走りすぎて誤った選択をすることを懸念している。
戦争以外にも、例えば関東大震災の後の朝鮮人虐殺なんかもそのケースのひとつだろう。
しかし、イラク人質事件では人質に対する罵詈罵倒中傷誹謗は激しかったものの、実際の行動としては「ぬるぽ」の看板持った恥ずかしいニイちゃんがいたのとイタ電ぐらいで、実際のテロはなかった。
ネットの情報はネット内部である程度完結しているのではないか。
他人を殴ったり手を出したりするのが当たり前だった時代とは、情報→行動の距離が違うのではないだろうか。

実際、ひろゆきは携帯の電話番号を晒していながら、こうしてゆるゆるとちゃんと存在しているわけだし。

佐々木さんがサイバーカスケードを懸念している一方で、ひろゆきはインターネットの影響力は限定的と受け止めているのではないかと思う。

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2007/07/04(水) 03:30:39 | 最新ブログをまとめて検索
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