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福田和也・「悪の恋愛術」
悪の恋愛術 (講談社現代新書)悪の恋愛術 (講談社現代新書)
(2001/08/20)
福田 和也

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ブックオフの100円コーナーで発見した本。

「人間にはプライドがあるため、サンクコストを埋没させることが出来ない。
 ではサンクコストを埋没させる合理的な方法とは何か?」
「なぜ『人は感情の動物なので、理論的な行動ができない』といってる人に限って、すぐ感情的になって破綻したことを延々と言い出すのか?」
「結局、好き嫌い以外で人を動かす方法はないのか?」


などの疑問に関する回答例がありそうだったので購入。

この本のタイトルの「悪の」というのは「実も蓋もなく現実を見る」「自身の欲望に正対する」という意味であり、「恋愛術」というのは「人身掌握の戦術」「社会的地位確立への戦略」ぐらいの意味である。

他者に対して意識的になることによって優位に立てる、というのは真実だが、今更こんな本読んで治りようがないので意味はないなと思った。

「恋愛は全て独りよがりだ」という話は「スポーツマンはエゴイストでいい」というリアルのナガノミツルの話や「人間は事実によって不幸になるのではない。事実をどう解釈するかということによって幸福になったり不幸になったりするのである」という加藤諦三の話と合致していて面白い。
人は皆、パーソナルな思い込みの中で生きているというわけだ。
そして自分のエゴを認め、行動したものだけが勝利(幸福)を得るというわけ。

これは宗教や教育などの外部からの干渉がない限り、絶対的に正しい意見だ。
人間はデフォルトで欲望を持って存在しており、それを社会と比較した時に初めて善・悪といった物差しが導入されるのである。
いい・悪いは普遍的なものではなく、実は社会が破綻しないように、利他的意識が圧迫したきた「後知恵」の方便であるという見方だ。

例えば、自分の人生に真剣に対峙するということは、自分のやりたいことをハッキリさせるということだ。
まず自分の意思があって、そこから倫理や経済状況が吟味される。
別に恋愛に限らず、受験や入社、企画発表など世の中は面接とプレゼンテーションの連続である。

また、現実には人は全て不平等であり、支配・被支配の構造を持っているという話は「軍事学入門」で国と国との関係は全て非対称であるといっていたのと同じで興味深い。
純粋であることは、美しいことではなく、むしろ無自覚な罪深さであると本書は主張しているが、これは非武装化すれば戦争を放棄するどころか誘発するという話に似ている。

ようするにこの本は「外交とはすべからくダブルスタンダードであり、それを気にするのはナイーブすぎるのだ」という話を個人レベルに落とした話をしている本である。

作者の学生時代の放蕩話などはくだらないのでどうでもいいが、古典的な話の引用はそれなりの教養が感じられ、割と普遍的に応用の利きそうな話が多い。
(自分の行動にフィードバックできるかといわれると困るが)
とりあえず100円以上の価値は認められる程度の本。

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